時効の援用をやってみた｜借金125万円が0円になった方法
借金の返済ができなくなったときの解決方法の１つとしてあげられる時効の援用。
どんな人が時効の援用をして借金をゼロにしているの？
多くの方から質問をいただきます。こちらでは、実際に時効の援用をして借金をゼロにした人の事例をご紹介します。
プロフィール
| 名前（仮名） | Sさん |
|---|---|
| 年齢 | 32歳 |
| 職業 | 物流業 |
| 年収 | 410万円 |
| 住所 | 大阪府 |
| 家族 | 妻・子供1人（2歳） |
| 借金理由 | ギャンブル |
Sさんが借金をした背景
Sさんが借金をはじめたきっかけはギャンブルです。大学を卒業して入社した物流会社の先輩と休日に競馬場に行ったことから、競馬にはまってしまいました。お給料はほぼ競馬や飲み代に消える生活。当時は独身で実家暮らしだったので、何とかやりくりできていましたがやはり苦しい月はあります。
そんな時は、アコムのキャッシングやニコスのクレジットカードを利用して、次のお給料日まで過ごしていました。
最初は、月に数万円引き出してお給料が入ったら一括で返済をして・・・という繰り返し。しかし、徐々に競馬へかける金額が大きくなったり、競馬だけではなくスロットの楽しさも覚えてしまい、気づいたら借金が100万円近くまで膨れ上がってしまいました。
数年間はコツコツと毎月返済をしていましたが、転職をしたことをきっかけに返済が遅れるようになりました。
また、アコムやニコスカードの返済だけではなく、携帯料金まで滞納をしてしまいます。
Sさんのこれまでの生活
携帯電話料金を滞納して通話停止になったことがきっかけで、Sさんの元にこなくなった督促の電話。「督促の電話がこないから」という理由でSさんは督促状も無視するようになり、26歳から返済をストップしてしまいました。
こころの片隅で借金を滞納していることを気にかけつつもSさんは30歳で結婚。
時効の援用をしようと思ったきっかけ
子供も生まれ、親子3人で幸せに暮らしていたSさん。ある日突然、0352926790という知らない電話番号から着信がありました。
「どこから電話だろう？」と思いつつ電話に出ると相手は、子浩法律事務所でドコモからの債権回収の依頼で請求をしていたということ。
なんと、26歳から滞納している会社の1つにドコモも含まれていたのです。
滞納しているドコモの電話料金約30万円を今月中に一括で支払いをしないと裁判を起こすと言われ、Sさんは司法書士事務所へ慌てて無料相談をしました。
司法書士事務所の無料相談を受けた結果
ある日突然きた子浩法律事務所から督促。藁にも縋る思いで司法書士事務所の無料相談を受けたSさんは、司法書士よりいくつかの解決方法を教えてもらうことができました。
１．任意整理
https://www.adire.jp/ninni/任意整理とは、毎月の返済額を減額する方法。返済のために借金することもなくなり利息もカットされるので、着実に借金元本が減っていくようになります。カード会社によって返済回数が変わりますが、3年～5年後には借金が完済できる方法です。
利息のカットとは
専門家が債権者と交渉をすることで、将来的に発生する利息や遅延損害金を0円にできます。借金の元本を返すだけでよくなるので、利息分を返すので精一杯だった生活から抜け出すことができ、着実に借金が減っていきます。
任意整理の返済期間
任意整理をした後の返済期間は、原則3年。カード会社によっては5年分割もOKです。この期間は、元本だけの分割で返済していくことになります。
月々の返済額は一定で、無理のない金額が設定されます。
そのため、『借りては返して』だった苦しい自転車操業の状態から抜け出し、心にゆとりをもって3年～5年間返済を続けることができるようになるのです。
任意整理がおすすめな人
- 継続した収入があり、最長5年間の返済を継続できる人
- 一部のカード会社だけ手続きをしたい
- 車や家などの財産を手放したくない
任意整理は、手続きをする会社を選んだり、財産を処分することなく、返済額を減らすことができる手続きです。
毎月4万円を返済できる方であれば、借金の金額が144万円〜240万円が任意整理で借金問題の解決を期待できる目安となります。
特に、毎月返済はできているのに利息ばかりを支払っていて元本が減らない方におすすめです。
２．個人再生
個人再生とは、住宅などの財産を維持したまま、借金を大幅に減額できる方法。1/5の借金を原則3年間で分割返済をすると、3年後に残り4/5の借金がゼロになります。
自己破産のようにすべての借金がゼロになるわけではないですが、住宅などの高価な財産を処分することなくできる手続きです。
自己破産の場合は、手続き中に保険募集人や警備員といった一定の職業に就けなくなりますが、個人再生の場合は職業の制限がありません。
個人再生がおすすめな人
- 自宅などの財産を残したいが、任意整理では継続的な返済ができない
- 保険募集人や警備員などの職業制限を受けてしまう人
個人再生は、借金の金額が大きくて任意整理では返済が困難だが処分したくない高価な財産を所有している、自己破産をすると一定期間職業に就けなくなってしまう、といった方におすすめの手続きです。
３．自己破産
自己破産は、借金が支払い不能となり裁判所に認めてもらったら、借金の支払いが免除される手続き。支払い不能な状態とは、財産や収入が少なく、借金の返済見込みがない状態のことです。
自己破産をすることで毎月の借金返済がゼロになります。借金返済に追われることなく、人生の再スタートができます。
自己破産がおすすめな人
- 借金の返済が支払不能である人
- 過去7年に自己破産して免責を受けてない人
- 車や家などの財産がない人
４．時効の援用
時効の援用とは、借金の時効が成立していることを債権者に主張することを言います。
借金の時効の目安は、最後の取引から5年若しくは10年です。銀行た消費者金融などの債権者からの借入は時効期間が5年、奨学金や個人間などの借入は時効期間が10年となります。
ただし、時効期間中に債務の承認や裁判を起こされていた場合は、時効期間が中断されて振り出しに戻ります。
時効の援用がおすすめな人
- 最後の取引から5年若しくは10年以上経過している人
- 時効期間中債務の承認をしていない人
- 裁判を起こされていない人
専門家に提案された解決方法は時効の援用
借金の状況や生活状況をヒアリングしたうえで、Sさんに提案された解決方法は時効の援用でした。
Sさんは、「5年以上借金の返済を放置していた」「債権者からまだ裁判を起こされていない」ということから、面談した司法書士は時効が成立しているため時効の援用ができるのではという見解でした。
sさんは、無料相談をしたその場で委任契約を取り交わしたので、次の日から子浩法律事務所からの督促は止まりました。そして、1週間後には無事に時効の援用が完了し借金はゼロになったのです。
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